「レギュラーになる」だけでは目標にならない。サッカーノートの目標設定術
前回、「サッカーノート活用術」第2回では、書く習慣を続けるための工夫を紹介しました。型を決めて、タイミングを固定して、積み上げを見える化する。これでノートを開くこと自体は、だいぶ楽になったと思います。
そうなると次にぶつかる壁が、「何を書けばいいか分からない」というものです。特に目標の欄。「レギュラーになる」「もっと上手くなる」としか書けなくて、翌日から何も変わらない。これは40年の間、自分自身も何度も経験してきた壁です。
今回は、大きな目標を、今日の練習でやることまで分解する考え方について紹介します。
「レギュラーになる」が目標にならない理由
「レギュラーになりたい」「県大会に出たい」——これらは目標というより、願望です。願望が悪いわけではありませんが、これだけを書いても、今日の練習で何をすべきかは一切見えてきません。
私自身、若い頃はまさにこのタイプでした。「上手くなりたい」と強く思っていたのに、日々の練習は漫然とこなすだけ。今振り返ると、思いの強さと、行動の具体性は、まったく別物だったんだと分かります。
大きな目標は、そのままでは「今日やること」に変換できません。間に、いくつかの分解のステップが必要です。
目標を3段階に分解する
私が今実践しているのは、目標を次の3段階に分けて考える方法です。
「レギュラーになる」「県大会でベスト8に入る」といった、大きな方向性。ここは願望のままで構いません。
シーズン目標に近づくために、この1ヶ月で伸ばすべき力は何か。たとえば「レギュラーになる」が目標なら、「利き足じゃない足でのトラップを安定させる」のように、1ヶ月あれば変化が実感できるレベルまで具体化します。
月次目標をさらに分解し、今日の練習で意識する1点に絞ります。「利き足じゃない足でのトラップを安定させる」が月次目標なら、今日は「トラップの後、必ず1タッチで顔を上げる」といった、その日のうちに意識できる粒度まで落とし込みます。
大事なのは、上から下に降りるほど、粒度が細かく、今日できることになっていく点です。逆に言うと、今日の目標だけを見れば、それが何のためにやっているのか分からなくなってしまうので、3段階を常にセットで書いておくのがポイントです。
分解が苦手な人向けの、簡単な問いかけ
月次目標や今日の目標がうまく作れないときは、次の問いを自分に投げかけると分解しやすくなります。
- シーズン目標を達成できていない自分を想像したとき、一番の原因は何か
- その原因を1ヶ月で少しでも改善するとしたら、何に取り組むか
- それを、今日の練習の中の1つの場面に置き換えるとしたら、どこか
私自身、これを意識するようになってから、練習中に「今、この場面がまさにあれだ」と気づける瞬間が増えました。目標が具体的になると、練習中の集中力そのものが変わってきます。
futbozuNoteでは、この3段階をそのまま入力できるようにしています
サッカーノートアプリ「futbozuNote」を作るとき、この3段階の目標分解を、そのまま機能として組み込みました。
- シーズン目標を最初に登録しておく
- 月が変わるタイミングで、月次目標を見直す通知が届く
- 日々の記録画面で、今日の目標を1行だけ入力する欄がある
シーズン目標を毎回打ち直す必要がないので、「今、何につながる練習をしているのか」を意識しながら、今日の目標だけをサッと書く、という流れが作れます。
次回予告:試合をデータで振り返る
練習の振り返りに慣れてきたら、次は試合です。次回は、感覚だけに頼らず、数字やデータで試合を振り返る方法について紹介します。同じ相手との対戦を重ねたときに見えてくる傾向など、実際に記録を続けてきたからこそ分かったことも合わせて紹介します。


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